2024内子高校だより

久しぶりに平凡な平日

2023年10月19日 11時32分

 みなさん、こんにちは。

 お久しぶりです。修学旅行のときは、たくさん連投させてもらいましたが、ご覧いただけたでしょうか。マチコミのほうは別の教員が、ホームページは私が担当しておりました。それぞれのカメラで撮影しているので、いろいろな視点での写真を見ていただけたのではないかと思います。ホームページ用の写真は、どうしても圧縮せねばならず、見にくいものも多かったと思いますが、個人情報保護の観点からご理解いただけたら幸いです。

 さて、今日は久しぶりに平凡な一日です。というのも、昨日の当ホームページで紹介がありましたように、18日には大きな研修会が本校で行われました。そのため、それまでの平日は、その準備に追われる非日常のような感覚がありました。今は無事に終わり、少しほっとして、以前のような平和な一日です。研修会では、子どもたちもみんな一生懸命に頑張りました。来校者から総じて「とてもいい学校だ」という評価をいただけたのも、本校生の良さによるものだなあと思っています。常日頃から、素直でかわいらしい内子高校の子たちですから、その姿をしっかり参観者に見てもらえたものと思います。

 今日のスタートは、その片付けからでした。

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 写真のように、研修会のために動かされた机や椅子を元の位置に戻して勉強できるように復元します。

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 体育館のパイプ椅子や長机も、全て片付けます。

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 もちろん、同時進行で通常清掃も行われています。いつもどおり、一生懸命に掃除しています。

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 体育館から教棟に戻ろうとして歩いていると、渡り廊下に写真のようなメッセージカード集が並んでいました。これは、「誰かを元気にする一言集」といって、全校生徒一人一人が誰かを元気づけるために書いた言葉をまとめたものです。

 私も手に取ってたくさん読んでみましたが、みんなそれぞれにいい言葉を書いていました。ところで、「誰かを元気にする言葉」を伝えている一番の相手は、いったい誰なのでしょう。……それは、紛れもない自分自身です。きっと子どもたちは、自分に「大丈夫」「やればできる」「笑顔でいれるならそれは成功だよ」と投げかけているのでしょう。それはとってもいいことだと思いました。険しい道だと感じたときに、逃げるのではなく、こうして自分を奮い立たせてチャレンジする。子どもたちの場合、そこに「失敗」などありません。全ての経験から、何かを学び、成長するのですから。失敗を恐れず臆せず、どんどん挑戦してほしいと思います。

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 あるクラスには、かつて長崎に投下されたファットマン(原子爆弾)の実寸大イラストが貼ってありました。と、しらじらしく書いてますが、私のクラスです。実は、昨日の研修会で、長崎原爆を通して平和の大切さを学ぶ授業を行いました。先日、はるばる長崎から来ていただいた被爆者の池田さんの講演会ともつながる授業で、平和な世界のためには何が必要なのかをクラス全員で考えることができた、いい授業となりました。

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 さて、廊下ではまだまだ片付けの真っ最中です。昨日来校された他校の先生方の控室、資料を展示した部屋は、机や椅子などを大きく動かしましたので、片付けにも時間がかかります。しかし、生徒たちは文句一つ言わず、一生懸命に動いています。

 話は変わりますが、本当に内子高生は、こういう片付け等をやるとぴかイチです。本当に作業が早いです。早いだけでなく、正確で、仕上がりがきれいです。体育祭の片付け、文化祭の片付け、こうした行事の片付け等々の「みんなでやらなきゃ!」ということについて、学校行事後の疲れた体では決して楽しくはないはずですが、それでも生徒は楽しそうに、いやな顔をせずに行えています。こういうところが、内子高生のいいところの一つです。もちろん、いいところは、ほかにもたくさんありますよ。

 さて、そんな感じでウロウロしていると……ある教室に写真のようなものがありました!!これはっ……、

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なんと、次に行われる大きなイベント「文化祭」で使われる道具でした。これらは、唐揚げのバザーのための小道具なのだそうです。と、しらじらしく書いていますが、私のクラスの企画です。

 久しぶりに1日開催の文化祭で、模擬店・バザーが復活します。そこで、2年1組では唐揚げ屋を出店いたします。以前は本校の文化祭名物になっていた唐揚げが、4年ぶりに復活するわけです。今年はそうした記念すべき年なので、早い時間に売り切れにならぬよう、大量に材料を仕入れています。売れ残るのはとても怖いので、ぜひお越しください!本店では、フライヤーではなく、中華鍋に油を入れて、大きなガスコンロで加熱します。カラッと香ばしく揚がった醤油ベースのおいしい唐揚げを、ぜひご堪能ください。

 私は以前から文化祭において、中華料理屋さんみたいな大規模な出店をしています。その活動の何がいいのかと言うと……、とにかく忙しい。バタバタします。唐揚げは人気が出やすく、長い行列もできます。そんな中、子どもたちが必死になって売りさばく。この経験は、何物にも代え難い貴重なものです。「なんだか何にも覚えてないくらいバタバタで、超忙しかったけど、めっちゃ楽しかったね!」という経験をしてほしい……その思いだけで続けています。本当にやれるのか??自分たちにできるのか???と思うほど、材料は大量に仕入れていますが、それを最後まで売り切って完売したときの達成感は、ほかでは体験できません。もちろん、無理に押し売りしてまで売り切るというのは話が違いますので、ほどよく頑張りが必要な分量を仕入れています。

 バザーができなかったときには、展示二つに公演一つ……といった感じで活動し、生徒たちはやはりく忙しくしていました。ゆっくり校内を回って文化祭を堪能したい生徒からしたらしんどいだけかもしれませんが、でも、文化祭が終わったときには、「忙しくて楽しかった。」と言ってくれる子がほとんどです。充実感があるからだと思います。

 実は、まだ内子高校では唐揚げと公演とを同時にできたことはありませんが(公演枠の関係で)、いつかはやってみたいなと思っています。とは言っても、そういう私も今年で内子高校10年目です。いつ転勤になるか分からない身ですから、チャンスさえあれば、トライしていく姿勢は失わずに、子どもたちと共に成長していきたいと思います。

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 そうこうしているうちに、掃除の時間も終わりそうです。生物室では、カメの水槽の水替えの担当生徒が、いつものように頑張っていました。

 そして、掃除も終わり、平凡な一日に戻るのでした。気持ちを切り替えて、さあ、授業です!

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 このように、いつもの日常です。

 でも、よくよく考えてみると、こうしたいつもの日常こそ、大切な時間ですよね。非日常の行事等によって得られるものも確かに大きいですが、平凡な日常もまた宝です。平凡だからこそ、日常だからこそ、その一瞬一瞬である「今」を精一杯生きる――、そんな人生にしてほしいと思っています。

 では、今日はここまでにしたいと思います。また、次回をお楽しみに。